2011年7月17日日曜日

呼吸確認脈拍確認

心肺停止の判断において、頚動脈の脈拍確認は、医療従事者でさえ難しい技術であることは以前から言われていることです。ですから、一般市民には推奨されていません。医療従事者は一応試みますが、時間をかけてはいけません。

AHAのBLS for HCPでは、意識の確認+呼吸をざっと確認→EMS立ち上げ・AED要請→脈拍確認 の流れ。
JRCは、意識の確認→EMS立ち上げ・AED要請→呼吸の確認+脈拍確認 。

JRCガイドラインの記載では、「市民救助者は心停止確認のために脈拍の触知を行うべきでない。医療従事者であってもCPR に熟練していない救助者は同様の対応でよい。一方、熟練救助者は患者の呼吸を観察しながら、同時に頸動脈の脈拍を確認してもよい。」 となっており、呼吸確認と脈拍確認を同時にやりなさい、とは書いてありません。

昨日のICLSコースでは、同時にやるように指導する方針になっていました。ちなみに、呼吸の確認は「見て聞いて感じて」でした。
実際に受講生が同時に行っている姿を拝見すると、ほぼ全受講生、脈拍確認がかなりおざなりになっていました。脈拍確認だけでも難しいスキルなのに、呼吸を見て聞いて感じながら同時に脈拍確認することは相当に難易度が高いと感じました。超熟練救助者限定スキルです(笑)。

AHAの流れのほうが、自然だし、技術的に習得しやすいかなという印象を抱きました。

1 件のコメント:

  1. いつも勉強させて頂いています。有難うございます。
    ひとつ、BLSでの最初のステップは、意識・呼吸の確認という記載ですが、正しくは、反応・呼吸の確認と思っていました。
    如何でしょうか?

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