2010年11月14日日曜日

11/13BLS

昨日はBLS for HCP。更新コースと新規コースの2本立てでした。
初参加スタッフが複数御参加頂き、コース中や、終了後の反省会でいろいろと質問が出ました。

・乳児の脈拍確認はなぜ頚動脈ではなく、上腕動脈なのですか?

よく出る質問ですが、明確な答えはよくわかりません。以前、自分で調べたのもすっかり忘れていました。最近物忘れが激しい(笑)。

http://jblog20090211.blogspot.com/2009/08/blog-post_11.html


・心臓マッサージと胸骨圧迫、どちらが正しいのですか?

うーん。良い質問ですね。ついつい"心マ!”なんて言ってしまいますね。

信憑性は定かではありませんが、ウェキペディア( http://ja.wikipedia.org/wiki/心肺蘇生法 )には以下の記載あり。
胸骨圧迫(きょうこつあっぱく)とは、心臓あたりを両手で圧迫する応急手当。心臓マッサージと混同されることが多いが、両者は全くの別物である。 心臓マッサージは、外科医師が胸を切開し手で直接心臓を揉むという医療行為である。一方、胸骨圧迫とは、乳頭と乳頭を結んだ線上で身体の真ん中に手の付け根を置き、4 - 5cm程度沈むように圧迫する。肘を真っ直ぐ伸ばし、約100回/分の速さで圧迫を繰り返す。

こんな意見もあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1123532501


・窒息解除のためのHeimlich法は腹腔内圧上昇?胸腔内圧上昇?

たとえば、ERC G2005 にはこんな記載があります。

「背部叩打(back blow)、胸部突き上げ法(chest thrusts)および腹部突き上げ法(abdominal thrust)はいずれも胸腔内圧を上げ、気道から異物を除去できるようにする。症例報告の半数において、気道異物の除去には2つ以上の方法(more than one technique)が必要とされている41。最初にどの方法が行われ、どのような順番で行われていくべきかを示しているデータはない。もし一つの方法でうまくいかなければ、閉塞が解除されるまで別の方法を順に試みていく。」

ですから、やっぱり胸腔内圧上昇が大事なようです。

ちなみに、AHA ガイドライン2005 には以下の記載もあります。

「死体を用いた気道確保の方法に関する無作為化試験273),麻酔下のボランティアによる2つの前向き研究274.275)は,腹部突き上げ法よりも胸部突き上げ法を用いたほうが,高い気道内圧が持続することを示している」

G2010では、窒息に関して目新しい情報はなさそうかな。

・2人の救助者による乳児のCPRの胸骨包み込み両母指圧迫法の、親指以外の4本指の動かし方は?DVDでは見えないし!

たしかにDVDでは見えません。プロバイダーマニュアルには「親指で押し下げるときに、他の指で胸部を絞るようにする(As you push down with your thumbs, squeeze the infant's chest with your fingers.)」 とあります。
自分としては、親指と他の4本の指で乳児の体幹を挟むような動きをしていましたが、まあ胸骨圧迫がしっかり行えれば細かいことはどうでもよいのでしょう。
ところで、G2010では、この"絞り(sqeeze)"は有効であるデータはないとの記載があり、過去のもののようなニュアンスで書かれています。2本の親指でしっかり胸骨圧迫が行えればよいのでしょう。ということは、手が小さいかたは、"包み込み"しなくても2本の親指で強く押せればよいのかな? "包み込み"が出来なければ、通常の2本指法が推奨はされていますが。。。。どなたか教えてください。


新たな方が御参加頂くと、こちらも良き復習、良き学びを得ることができます。

2 件のコメント:

  1. 勉強になる話をありがとうございます。

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  2. Kim先生、いつも有り難うございます。仕事して、勉強して、ブログ更新して、他の人々のブログチェック、、、、その充実ぶりに感心していまいます。

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