2010年6月8日火曜日

手動式除細動器の安全確認

心室細動に対して手動式除細動器で除細動する場合、安全確認をします。一般的によく行われている方法として「私離れています、あなた離れています、皆離れています!」と叫んで、放電、が挙げられます。AHA ACLSプロバイダーマニュアルには、この「警告の合図」の一連の作業は5秒以内に終えるべきと書いてはありますが、実際は5秒を超えてしまう場面も多々目にします。
除細動の成功率を上げるために、最後の胸骨圧迫から放電するまで、5秒以内にする、との推奨がなかなか守れないのが現状と思います。

最近、心室細動への手動式除細動器を用いて除細動する際に、自分が実践している方法はこんな感じです。
「胸骨圧迫以外の人は皆離れて下さい!」と警告し、離れていることを確認します。胸骨圧迫はまだ継続しています。パドルを当てて、充電します。充電完了したところで、「胸骨圧迫離れて下さい!」と言います。胸骨圧迫が離れた途端に放電します。そしてすぐに胸骨圧迫再開してもらいます。これですと、最後の胸骨圧迫から放電するまで2秒以内、Handsoff timeは3秒程度も余裕です。もっと短くすることも可能です。もちろん、パッドを使えばよりやり易いです。

安全性も含め、実際の現場で行っても何の支障もないので、先日ACLSコースでそのように教えてみました。皆さん、いとも容易に上記くらいのtimeを打ち出せますし、やっぱり安全性も問題ないように思います。

今のところ、この方法を続けようと思っています。

2 件のコメント:

  1. 同感です。私も同じようにしています。ただ、除細動する前にどうしてももう一度確認してしまいます。習慣でしょうか。
    現場は混乱してますから、充電を待っている間にAシースでもいれとこうか、などということを試みるツワモノがいたりするのです。

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  2. consommeさん、コメント有り難うございます。同じようにしていらしゃるということで、心強い思いになりました。

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