2010年5月10日月曜日

カテ室のちBLSコース

先週末のBLSの日、早朝5時頃から急性心筋梗塞の緊急カテでした。徐脈、ショックの高齢男性。



2,3,aVFでST上昇しており、下壁領域の急性心筋梗塞。症候性徐脈、完全房室ブロックを合併していました。初療に携わった後期レジデントがTCP装着するもうまくペーシングできず、それにもめげずアトロピン投与、でも無効、それにもめげずドーパミン点滴!そんなことしつつカテ室に搬入。症候性徐脈の対処としては、スタンダードですね。さすがです。

経静脈ペーシングを挿入し、それでもショックなのでIABPも入れてCAG。右冠動脈閉塞で、型通りPCI施行しました。
PCI中、VFになりました。



VFの12誘導心電図は、記録できる機会は多くはないですよね。貴重な記録です(笑)。
電気的除細動を施行。すぐさま、胸骨圧迫!!言わなくても、すぐに圧迫してくれる若者は勿論AHA BLSプロバイダー!!!!!
先日のブログ同様、除細動は出来たものの、すぐには循環が戻りませんでした(PEA)。2分弱胸骨圧迫したでしょうか。カテ中ですので当然、動脈圧ラインは確保できていますから、胸骨圧迫中の動脈圧の推移は目の当たりにできます。胸骨圧迫が途絶えた時の圧の出ない状態、胸骨圧迫による圧の上昇が良く理解できます。除細動直後の胸骨圧迫の重要性をまたまた実感できました。循環器医はこんなことをたびたび経験しますので、これを周りに伝えないといけないと思いました。

この方は、2分弱のCPRを経て、自己心拍再開し、無事にPCIも終了し、経過良好です。

BLSトレーニングの重要性や、教育内容の妥当性の確認など、色々と感じた良き時間でした。
でも、寝不足のままBLS-R、BLSと1日こなし、眠かった(笑)!

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