2010年5月9日日曜日

15:2

この記事に対して、t.aさんから大変鋭い御質問を頂きました。

「救助者が二人の場合、15:2が『30:2ほど冠灌流圧を維持できない可能性がありますが、呼吸回数が多い分血液の酸素化は良好になり、トータルとしては呼吸原性心停止(小児、乳児)にはより良く働くことが期待され』るということは、救助者一人の時も15:2がよいと考えられるのでしょうか?」


呼吸原性心停止に対する救助者1人によるCPRにおいて、15:2と30:2の優劣については、明確なエビデンスはないと思っています(どなたかご存知でしたらご教授ください)。
一方で、新生児を除く各世代(乳児、小児、成人)の1人法CPRが30:2で統一されている理由は、(胸骨圧迫を増やす以外に、)教育が簡単になり、技能保持を促進するためとCoSTRには記載されています。

従って、t.a.さん御指摘のように呼吸原性心停止に対する1人CPRでは、15:2のほうが優れている可能性はあるかもしれませんが、より多くの人にCPRを行ってもらうことを目指して、シンプルに30:2としているようです。

訂正すべき点があれば御指摘の上、御指導のほど宜しくお願い申し上げます。

2 件のコメント:

  1. 質問に回答いただきありがとうございます。
    教育的配慮ということで30:2であるということが分かりました。

    科学的データーがあるもの、合意によるものなど「なぜ?」を知ることはとても興味があります。

    これからも、参考にさせていただきます。

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  2. t.a.さん、私にとっても大変勉強になりました。有り難うございました。

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