2010年4月26日月曜日

大動脈解離へのEVT

意外と多い急性大動脈解離。

Stanford A型は原則外科的加手術。

Stanford B型は、

合併症がなければ薬物加療。
合併症があれば外科的手術。

合併症とは即ち、破裂か、虚血。

これが、今現在のスタンダード。

Stanford A型の外科的加手術、多くの場合、異論はありません。

Stanford B型合併症なしなら薬物加療、これも異論はありませんが、慢性期に瘤拡大を来せば外科的加療に移行します。ところがどっこい、この成績が悪い。すこぶる悪い。なぜ悪いか?瘤が広範かつ著明に拡大するから。ならば、拡大する前に、対処すれば良いのでは?
拡大しやすいのは、胸部にエントリーがある症例、急性期に40mm以上の拡大がある症例。このような症例に、亜急性期にエントリー閉鎖でステントグラフトしちゃえば良い。なるほど。

B型で、合併症あれば,緊急ステントグラフト、これも症例によっては良き選択枝。特に虚血の場合は、エントリーにステントグラフト+閉塞部位にfenestration(+fenestration後も狭窄残ればステント)。

先日のJETでの、森之宮病院の加藤先生の大動脈解離へのステントグラフト治療の講義には感銘を受けました。

心血管系疾患を日々扱っている医師としては、患者へ少しでも良き治療を施すために、身につけなくては行けない技術かもしれない!、と思ってしまいました。

0 件のコメント:

コメントを投稿