2010年2月10日水曜日

高齢者のCSM

安定したQRS幅の狭い頻拍に対して施行しうる「頚動脈洞マッサージ(CSM)」。頚動脈の動脈硬化から脳塞栓症等の合併症が危惧されますので、G2000ACLSプロバイダーマニュアルには「高齢者,さらには中年後期の患者に対してCSMを行う専門家はほとんどいない。」と記載されていました。その記載が非常に印象的で、自分としては、高齢者には”ほぼ禁忌”という認識でいました。
ACLSリソーステキストP132には、「高齢患者にはとくに気をつけ、除外基準に十分注意する」とか、「CSMの合併症は数多く報告されているが、除外基準に十分注意を払い、手技を慎重に行えば、高齢患者でも副作用や合併症の発現率が低くなる」との記載あり、気をつければ高齢者でも施行可能とのニュアンスです。
ちなみに除外基準とは、頚動脈雑音、脳卒中や一過性脳虚血発作の既往、最近の心筋梗塞、致死的心室不整脈といった記載があります。

自分の認識と少々ずれがありました。高齢者でも、上記除外基準が該当しなければ施行してよいんですね。
でも現場では自分は絶対やらないです(笑)。

3 件のコメント:

  1. なるほど高齢者のCSMはリスキーなのですね。確かに頚動脈内膜剥離術術前の高度頚動脈狭窄例でも血管雑音も失神の既往もない患者がいるのを目の当たりにすると、自分も現場ではなかなかできないかなと思います。

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  2. ACLSコースの受講対象者とEPコースの受講対象者は異なるので、言い方が違っているのかも知れませんね。

    例えば看護師さんが病棟で気軽にやるものではないとか、、、

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  3. consommeさん、コメント有り難うございます。血管雑音のない、高度頚動脈狭窄患者さん、怖いですね!
    Kim先生、有り難うございます。確かに、対象受講生、対象読者によって記載内容が変わることは十分あり得ますね。なるほど。

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