2009年11月4日水曜日

アナフィラキシーにおけるエピネフリン

ACLS Resource Textには、アナフィラキシーにより全身的な徴候を呈している患者は全例早期にエピネフリン筋注投与せよ、と記されています。
低血圧や気道浮腫、呼吸障害を呈しているなら勿論ですが、そうでなくとも投与したほうがよいと解釈できます。
アナフィラキシーに対するエピネフリンの作用は単なる血管拡張や気管支拡張と思っていたのですが、そうではないとACLS-EPコースで教えて頂きました。
エピネフリンのα作用は血管収縮を来たし、血圧を上げ、冠灌流を改善し、血管浮腫を軽減します。β2作用は気管支攣縮を軽減します。この辺は当たり前かもしれませんが、更に肥満細胞や好塩基球から各種メディエーターの放出を抑えるそうです(The Textbook of Emergency Cardiovascular Care and CPR)。
アナフィラキシーにとってエピネフリンは特別な薬と考えましょう!とコースでは教わりました。
臨床現場ではまだまだエピネフリン使用頻度が少なかったり、量が足りなかったり、投与方法が不適切であったりすることが少なくなく、これがアナフィラキシーによる死亡につながっている、と上記Textbookには記載されています。
アナフィラキシーへのエビネフリン投与の絶対禁忌はなく、アナフィラキシーの症状回復や救命は早期かつ十分なエピネフリン血中濃度、組織濃度にかかっている、、とも記載されています。だいじなんだ。
エピネフリンは、アナフィラキシーにとっては大変重要な薬のようです。


2 件のコメント:

  1. 貴重な記事ありがとうございます。

    私も同じコースに出ていたのですが、、、、、そんな事習ったっけ???でした。

    もう一度テキスト読んでみます!!

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  2. Kim先生有り難うございます。スモールグループに分かれた時に教わったことなんです。各グループで、出る話題も異なりますし、多少バリエーションは出てきますよね。

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