2009年8月21日金曜日

地味な心電図

息苦しさを主訴に通常の内科外来を受診した中年男性。冠危険因子は喫煙のみ。自覚症状は強くなく、バイタルサインも安定。12誘導心電図は一見著明な所見はなさそう。

採血してみたらCKも、トロポニンTも著明に上がっており、内科の先生びっくり。循環器科に連絡があり、心エコーで下壁の壁運動低下あり。自覚症状が残存しており緊急CAGを施行しました。右冠動脈の高度狭窄病変を認め、PCI施行しました。
一見、ほとんど問題のないような心電図でもACSは決して否定できません。

2 件のコメント:

  1. 貴重な症例の紹介ありがとうございます。

    陰性所見は何も意味しないと言う事の典型例ですね。

    臨床は難しいです!!

    返信削除
  2. ”陰性所見は何も意味しない” なる格言は初めて聞きました。有り難うございます。肝に銘じておきます!

    返信削除