2009年6月25日木曜日

Valsalva maneuver

ACLS Resource TextP131を参考に、Valsalva maneuver(バルサルバ手技)のやり方を確認しておきます。
・姿勢は立位か、半立位。
・対処が必要な症候性徐脈の出現に備えて静脈確保か或いは経皮ペーシングを準備しておきます。
・患者へ手技の説明をし、咳の練習をさせます。咳は迷走神経に対抗する効果があるため、迷走神経刺激手技で徐脈性不整脈を呈した場合への対処に役立ちます。
・ベースラインの血圧、脈拍を測定し、心電図を記録します。
・深吸気で息止めしてもらい、息んでもらいます。腹部中央を片手で押しても良いです。そしてこの”押し”に対し腹圧で対抗するように言います。
・15秒から30秒息止めさせ、息ませます。
・小径チューブやマノメーターやスパイロメーターがついたシリンジがあれば、それで息ませるとよいでしょう。患者は30mmHgの圧を15秒から30秒維持します。
・1分後血圧と心拍数を測定、リズムストリップを記録します。調律が変われば、12誘導心電図を記録します。
・もしバルサルバ手技が不成功なら、(禁忌なければ)頚動脈洞マッサージを行います。

もちろんバルサルバ手技にも様々なやり方がありますので、これが絶対に正しいというわけではありません。Up To Dateにもその旨記載されており、例えば仰臥位で行う、とか10秒息んで、それから解除する、など微妙に違います。
Up To Dateにはバルサルバ手技がうまくかかっている目安として、頚静脈怒張や腹筋の緊張、顔面紅潮などが挙げられています。結構難しいですから、思い通りにできないことも少なくないですよね。

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